代表者略歴 ― 悲しみに寄り添い、最後の別れを支える使命
原体験・原点のストーリー
私が葬儀業界に深く関わるようになったきっかけは、27歳の時に経験した父の突然の死でした。
その日の朝、いつものように「行ってきます」と玄関を出た父は、二度と帰ってきませんでした。急性心筋梗塞。あまりにも突然の別れに、家族全員が呆然とする中、否応なく葬儀の準備を進めなければなりませんでした。
悲しみに暮れる中での葬儀社選び。何を基準に選べばいいのか、適正価格はいくらなのか、どんな形式で送り出せばいいのか。インターネットで情報を探しても、営業色の強いサイトばかりで、本当に必要な情報にたどり着けません。結局、病院に紹介された葬儀社に言われるがまま契約し、後になって「もっと父らしい送り方があったのではないか」という後悔が残りました。
この経験が、私の人生を大きく変えました。「大切な人を失った悲しみの中で、適切な判断ができずに後悔する人を一人でも減らしたい」。この想いが、私の新たな使命となったのです。
学歴・学習歴
もともと私は、慶應義塾大学商学部でマーケティングを専攻し、消費者行動論を研究していました。卒業後は大手広告代理店に就職し、様々な業界のマーケティング戦略に携わっていました。
父の死後、葬儀業界の実態を知るため、仕事を続けながら日本葬祭アカデミーの夜間コースに通い始めました。そこで出会った恩師、葬祭ディレクターの山田謙二先生は、40年以上この業界で活躍されている方で、「葬儀とは、残された人の心を癒す最後の医療だ」という言葉に深く感銘を受けました。
その後、グリーフケアについて体系的に学ぶため、上智大学グリーフケア研究所の公開講座を受講。さらに、アメリカのAssociation for Death Education and Counselingの認定プログラムにも参加し、国際的な視点から死生学とグリーフケアを学びました。
キャリアの詳細
広告代理店での5年間で、累計50社以上のクライアントのマーケティング戦略を担当し、特にサービス業界のブランディングで3つの広告賞を受賞しました。
その後、葬儀業界への転身を決意し、全国展開する葬儀社グループに転職。マーケティング部門の責任者として、顧客満足度調査の仕組みを構築し、3年間で顧客満足度を68%から92%まで向上させました。また、遺族の声を直接聞くために、現場での葬儀ディレクター業務も経験。2年間で約300件の葬儀を担当し、葬祭ディレクター技能審査1級を取得しました。
その後、葬儀業界専門のコンサルティング会社を設立。5年間で全国120社以上の葬儀社の経営改善を支援し、特に「遺族ファースト経営」の導入により、クライアント企業の平均リピート率(紹介率)を45%向上させる成果を上げました。
現場経験の深さ
これまでに直接関わった葬儀は1,200件以上、相談を受けた遺族は5,000組を超えます。その中で特に印象深いのは、生活保護を受けていた独居高齢者の葬儀でした。親族もおらず、参列者は私たちスタッフだけ。しかし、故人が大切にしていた写真アルバムから、かつての豊かな人生が見えてきました。限られた予算の中でも、その方の人生を最大限に尊重した葬儀を執り行い、「どんな人生にも等しく価値がある」ということを改めて実感しました。
失敗も多く経験しました。ある時、効率を重視するあまり、遺族の細かな要望を聞き逃し、「父が一番好きだった曲を流してもらえなかった」と涙を流されたことがあります。この経験から、どんなに忙しくても、遺族一人ひとりの声に耳を傾けることの大切さを学びました。
独立・メディア立ち上げの経緯
コンサルティング業務を通じて全国の葬儀社を見てきた中で、一つの確信に至りました。それは、「情報の非対称性が遺族の後悔を生んでいる」ということです。葬儀社側は専門知識を持っていますが、遺族側は人生で数回しか経験しない葬儀について、十分な知識を持つ機会がありません。
「葬儀比較の窓口」は、この情報格差を埋めるために立ち上げました。単なる葬儀社の比較サイトではなく、遺族が本当に必要とする情報を、中立的な立場から提供する。それが、父の死から始まった私の使命を果たす最良の方法だと確信しています。
保有資格・専門性 ― 確かな知識と経験に基づく情報提供
資格・認定
2015年:葬祭ディレクター技能審査2級取得 当初は知識を深めるためだけのつもりでしたが、実技試験での司会進行や、焼香の作法指導を学ぶ中で、葬儀が持つ文化的・宗教的意味の深さを実感しました。
2017年:葬祭ディレクター技能審査1級取得 実務経験を積みながら、より高度な葬祭知識と技術を習得。特に宗教・宗派別の葬儀作法や、国際化に対応した無宗教葬の企画力を身につけました。
2018年:グリーフケア・アドバイザー認定 遺族の心理的ケアの重要性を認識し、日本グリーフケア協会の認定資格を取得。悲嘆のプロセスを理解し、適切な支援ができる専門性を獲得しました。
2019年:終活カウンセラー上級資格取得 葬儀だけでなく、エンディングノートの作成支援や、生前整理のアドバイスなど、終活全般をサポートできる知識を習得しました。
2020年:消費生活アドバイザー資格取得 葬儀トラブルの相談が増える中、消費者保護の観点から適切なアドバイスができるよう、経済産業省認定の資格を取得しました。
専門領域
1. 葬儀費用の適正化と透明性確保 全国1,500社以上の葬儀社の価格体系を分析し、地域別・規模別の適正価格データベースを構築。見積書の読み方、隠れた費用の見抜き方など、独自の「葬儀費用チェックリスト」を開発し、これまでに3,000人以上の方々に適正な葬儀選びをサポートしてきました。
2. 宗教・宗派別の葬儀作法と現代的アレンジ 仏教各宗派、神道、キリスト教、無宗教まで、それぞれの葬儀の意味と作法を体系的に研究。特に、伝統を大切にしながらも現代のライフスタイルに合わせた葬儀のあり方について、独自の提案を行っています。
3. グリーフケアと遺族サポート 喪失体験後の心理的プロセスを理解し、時期に応じた適切なサポート方法を研究。特に、子どもの死別体験へのケア、自死遺族への支援など、デリケートな領域での専門性を持っています。
4. 葬儀社選びの科学的アプローチ マーケティング理論を応用し、遺族のニーズと葬儀社のサービスを最適にマッチングさせる独自の評価システムを開発。15の評価軸と60の評価項目により、客観的な葬儀社選びを可能にしています。
継続的な学習
現在も日本葬送文化学会の正会員として、最新の研究動向を追い続けています。また、月に2回は現場の葬儀に立ち会い、常に現場感覚を失わないよう心がけています。海外の葬送文化についても研究を続け、年に1回は欧米やアジアの葬儀事情を視察し、日本の葬儀文化の発展に活かしています。
メディア立ち上げの背景と想い ― なぜ今、このメディアが必要なのか
業界の課題認識
第一の課題:情報の不透明性と価格の不明瞭さ 葬儀費用の全国平均は約195万円と言われていますが、実際には30万円から500万円まで大きな幅があります。しかし、多くの遺族は「相場がわからない」「見積もりの内容が理解できない」という状況に置かれています。私が調査した500件のケースでは、実に73%の遺族が「もっと安くできたのではないか」という疑問を持っていました。
第二の課題:時間的制約による判断の困難さ 病院で亡くなった場合、数時間以内に遺体の搬送先を決めなければなりません。深い悲しみの中、冷静な判断は極めて困難です。事前相談の重要性は認識されつつありますが、「縁起でもない」という意識から、実際に事前相談をする人は全体の15%程度に留まっています。
第三の課題:画一化されたサービスと多様化するニーズのギャップ 核家族化、価値観の多様化により、従来の画一的な葬儀スタイルが合わないケースが増えています。LGBT カップルの葬儀、ペットと一緒の葬儀、環境に配慮したエコ葬儀など、新しいニーズに対応できる葬儀社の情報が不足しています。
個人的な使命感
3年前、ある若い母親から相談を受けました。5歳の娘さんを小児がんで亡くされた方でした。「娘が大好きだったプリンセスのような葬儀にしてあげたい」という願いに対し、相談した葬儀社からは「前例がない」「不謹慎だ」という言葉が返ってきたそうです。
私は彼女と一緒に、理解ある葬儀社を探し、ピンク色の棺に、お気に入りのドレスを着せ、会場を花で埋め尽くした「プリンセス葬」を実現しました。参列した子どもたちが「○○ちゃん、お姫様みたいできれい」と言った時、母親は初めて笑顔を見せました。
この経験から、「正しい葬儀」なんてない、「その人らしい葬儀」こそが最高の葬儀なのだと確信しました。しかし、そのためには適切な情報と選択肢が必要です。このメディアは、すべての人が後悔のない最後の別れを実現するための道標となることを目指しています。
ビジョンの提示
「葬儀比較の窓口」が目指すのは、単なる情報提供サイトではありません。
私たちは、葬儀が「コスト」から「価値」へと認識が変わる社会を創造します。大切な人との最後の時間が、残された人々の心に永遠に残る美しい記憶となり、その後の人生を生きる力となる。そんな葬儀文化を日本に根付かせたいのです。
10年後、このメディアを通じて100万人の方々が、適切な情報に基づいて葬儀を選択し、「良い葬儀だった」と心から思える社会。葬儀社も適正な評価を受け、サービスの質を競い合う健全な市場。そして、死を忌み嫌うのではなく、人生の大切な節目として受け入れる成熟した死生観を持つ社会。
これが私たちの描く未来です。
私の哲学 ― すべての決断の基準となる信念
核となる信念
「最期の別れに、後悔を残さない」
これが、私のすべての活動の原点です。人は必ず死を迎えます。そして残された人は、その別れ方を一生背負って生きていきます。だからこそ、葬儀は「故人のため」であると同時に、「残された人のため」でもあるのです。
私自身、父との別れで後悔を経験しました。「もっと話を聞いてあげればよかった」「最後に『ありがとう』を言えなかった」。この後悔は今も消えません。しかし、だからこそ、同じ思いをする人を一人でも減らしたいのです。
5つの価値観
1. 透明性への徹底的なこだわり 隠し事のない、オープンな情報提供を貫きます。葬儀費用の内訳、サービスの詳細、利用者の評価まで、すべてを可視化することで、納得のいく選択を可能にします。
2. 多様性の尊重と包容 100人いれば100通りの人生があり、100通りの葬儀があっていい。宗教、文化、性的指向、経済状況に関わらず、すべての人に寄り添います。
3. 専門性と分かりやすさの両立 専門知識は武器ですが、それを振りかざしては意味がありません。難しいことを易しく、複雑なことをシンプルに伝える努力を惜しみません。
4. 現場主義と実践重視 机上の空論ではなく、現場で起きている現実を直視します。実際の葬儀に立ち会い、遺族の生の声を聞き、そこから学んだことを発信します。
5. 希望と前向きさの提供 死は悲しいものですが、それで終わりではありません。グリーフを乗り越え、故人の思い出を胸に前を向いて生きていく。そのための希望を提供し続けます。
メディアの品質基準と編集方針 ― 信頼される情報源であるために
4つの品質基準
1. 正確性:すべての情報に根拠を持つ 掲載する価格情報は、必ず葬儀社への直接取材または公式資料に基づきます。統計データは信頼できる機関の調査を引用し、出典を明記します。法律や制度に関する情報は、専門家の監修を受けてから公開します。
2. 公平性:特定の葬儀社に偏らない 広告収入に依存しない運営体制を構築し、すべての葬儀社を同じ基準で評価します。良い点も改善点も公平に伝え、読者が自身で判断できる材料を提供します。
3. 実用性:今すぐ使える具体的な情報 理論や概念だけでなく、「明日葬儀社に行く時、何を聞けばいいか」「見積もりのどこをチェックすべきか」など、実際に使えるチェックリストやテンプレートを提供します。
4. 共感性:遺族の心情に寄り添う表現 専門用語の羅列ではなく、悲しみの中にいる人でも理解できる優しい言葉を選びます。批判や断定ではなく、選択肢と考え方を示し、読者自身の決断を支援します。
情報の信頼性確保
取材は必ず複数の情報源から行い、クロスチェックを実施します。葬儀社への取材は録音・記録し、5年間保管します。
また、葬祭ディレクター、宗教者、法律専門家、グリーフケア専門家など、各分野の専門家による監修体制を整えています。記事公開前には必ず該当分野の専門家チェックを受けます。
情報は3ヶ月ごとに見直し、法改正や制度変更があれば即座に更新します。誤りが見つかった場合は、24時間以内に訂正し、訂正履歴を明記します。
読者への配慮
視覚障害者の方も利用できるよう、画像には代替テキストを設定し、音声読み上げソフトに対応した構造にしています。
経済的に困窮している方向けに、低価格葬儀の情報や公的支援制度を詳しく解説する特設ページを設けています。また、外国人の方向けに、主要な内容は英語、中国語、韓国語でも提供しています。
読者への5つの約束 ― 私たちが守り続ける誓い
1. 真実のみをお伝えします 都合の良い情報だけでなく、厳しい現実も含めてありのままをお伝えします。「安い」と謳いながら追加費用が発生する葬儀社、質は高いが価格も高い葬儀社、すべてを隠さずお伝えすることで、本当の意味での選択の自由を提供します。
2. 専門用語の壁を作りません 「密葬」「本葬」「初七日」など、葬儀には独特の用語があふれています。しかし、知らないことは恥ずかしいことではありません。すべての専門用語を分かりやすく解説し、誰もが理解できる言葉で情報を提供します。
3. 押し付けません、寄り添います 「こうすべき」という押し付けはしません。様々な選択肢とそれぞれのメリット・デメリットを示し、あなた自身が納得できる選択ができるようサポートします。正解は一つではないのです。
4. 常に最新の情報を提供します 葬儀業界も日々進化しています。新しいサービス、制度の変更、社会の価値観の変化に対応し、常に最新で実用的な情報を提供し続けます。古い情報で判断を誤ることがないよう、細心の注意を払います。
5. あなたの声を大切にします 読者の皆様からの質問、体験談、ご意見はすべて真摯に受け止めます。いただいた声を基に内容を改善し、より多くの方の役に立つメディアに成長させていきます。
最後のメッセージ ― 共に歩む未来へ
読者への敬意と共感
大切な人を亡くされた皆様、あるいは、いつか来るその日のために準備をされている皆様。
深い悲しみの中で、あるいは不安を抱えながら、このサイトを訪れてくださったことに、心から感謝申し上げます。葬儀の準備は、精神的にも肉体的にも大変な負担です。たくさんの決断を迫られ、時間に追われ、そして何より、大切な人を失った悲しみと向き合わなければなりません。
その苦しさ、戸惑い、不安を、私は自身の経験から深く理解しています。だからこそ、このメディアがあなたの支えとなり、少しでも負担を軽減できることを願っています。
使命の再確認
「葬儀比較の窓口」は、単なる情報サイトではありません。これは、日本の葬儀文化を変革し、すべての人が尊厳ある最期を迎えられる社会を実現するためのプラットフォームです。
私たちは、遺族の立場に立ち、本当に必要な情報を提供し続けます。そして、葬儀社と遺族の間に立ち、両者が信頼関係を築けるよう橋渡しをします。これは、私に課せられた社会的使命であり、生涯をかけて果たすべき責任だと考えています。
未来への展望
10年後、20年後の日本で、「葬儀で後悔した」という言葉が過去のものとなることを目指しています。誰もが自分らしい最期を迎え、残された人々が前を向いて生きていける。そんな社会を、読者の皆様と共に創っていきたいのです。
このメディアを通じて、死生観について家族で語り合う機会が増え、終活が当たり前になり、そして葬儀が「悲しみ」だけでなく「感謝」と「希望」の場となることを願っています。
結びの言葉
最後に、個人的な想いを述べさせてください。
父を亡くしてから15年。今でも父の命日には、必ず墓前に手を合わせます。「お父さん、私は今、たくさんの人の最期の別れを支える仕事をしているよ」と報告すると、きっと父も喜んでくれていると信じています。
あなたの大切な人との別れが、後悔ではなく、感謝と愛に満ちたものとなりますように。そして、その別れが、新たな一歩を踏み出す力となりますように。
私たちは、いつでもあなたのそばにいます。どんな小さな疑問でも、不安でも、遠慮なくお寄せください。共に、最善の答えを見つけていきましょう。
これからも「葬儀比較の窓口」をどうぞよろしくお願いいたします。
葬儀比較の窓口 運営
山本 誠司
このメディアは、すべての人の「最期の別れ」を支えるために存在します。