はじめに:大切な方との最後のお別れを後悔なく
突然の訃報に直面し、「何から始めればいいのか分からない」「葬儀費用はいくらかかるのか」「故人にふさわしいお別れをしたい」という不安を抱えていらっしゃることでしょう。20年以上葬儀業界に携わってきた専門家として、皆様の心の負担を少しでも軽減できるよう、本記事では以下の点について詳しく解説いたします。
この記事で得られること:
- 葬儀形式ごとの特徴と費用相場の完全理解
- 信頼できる葬儀社の見極め方と選定基準
- 見積書の落とし穴と追加費用を防ぐ具体的方法
- 宗派別の作法と注意点の詳細解説
- トラブル事例から学ぶ失敗回避術
- 葬儀後の手続きまで含めた完全ロードマップ
第1章:葬儀の全体像と4つの主要形式
1.1 葬儀形式の分類と特徴
葬儀には大きく分けて4つの形式があり、それぞれに明確な特徴と適したケースがあります。
葬儀形式 | 参列者規模 | 平均費用 | 所要日数 | 適している状況 |
---|---|---|---|---|
一般葬 | 50-200名 | 150-250万円 | 2-3日 | 社会的立場のある方、広い交友関係を持つ方 |
家族葬 | 10-30名 | 80-150万円 | 2日 | 家族だけで静かに送りたい、費用を抑えたい |
密葬 | 10名以下 | 50-100万円 | 1-2日 | 後日お別れ会を予定、著名人の葬儀 |
直葬(火葬式) | 5-10名 | 20-50万円 | 1日 | 経済的事情、故人の希望、宗教的制約がない |
1.2 葬儀社のタイプ別分析
葬儀社は運営形態により4つのタイプに分類され、それぞれにメリット・デメリットがあります。
【大手葬儀社】
- メリット: 全国対応、24時間体制、設備充実、スタッフ教育の徹底
- デメリット: 費用が高め、パッケージ化により柔軟性に欠ける場合がある
- 代表例: 公益社、セレモア、ベルコ、典礼会館
【地域密着型葬儀社】
- メリット: 地域の慣習に精通、柔軟な対応、費用交渉の余地あり
- デメリット: 設備が限定的、スタッフ数が少ない
- 特徴: 地元の寺院や霊園との連携が強い
【互助会系葬儀社】
- メリット: 積立による費用準備、会員特典あり
- デメリット: 解約時の手数料、積立金以上の費用発生の可能性
- 注意点: 契約内容の詳細確認が必須
【寺院関係葬儀社】
- メリット: 宗教儀礼に精通、お布施の相談がしやすい
- デメリット: 宗派が限定される、選択肢が少ない
- 適用: 菩提寺がある方、特定宗派の信徒
第2章:葬儀費用の完全解剖と見積書の読み方
2.1 葬儀費用の内訳詳細
葬儀費用は大きく3つのカテゴリーに分かれ、それぞれに注意すべきポイントがあります。
【葬儀一式費用】約60-70%を占める
- 祭壇費用:30-150万円(花祭壇、白木祭壇により大きく変動)
- 棺代:5-50万円(材質により価格差が大きい)
- 遺影写真:1-3万円(デジタル加工の有無で変動)
- 骨壷・骨箱:1-10万円(材質・サイズにより変動)
- 枕飾り一式:2-5万円
- 後飾り祭壇:3-8万円
- 司会進行料:3-10万円
- 受付設備:2-5万円
- 会場使用料:10-30万円/日
【飲食接待費用】約20-25%を占める
- 通夜振る舞い:3,000-5,000円/人
- 精進落とし:5,000-10,000円/人
- 飲み物代:別途または込み
- 火葬場での軽食:1,000-2,000円/人
【宗教者への謝礼】約10-15%を占める
- お布施(読経料):15-50万円(宗派・地域により大きく異なる)
- 戒名料:10-100万円(位により変動)
- 御車代:5,000-10,000円
- 御膳料:5,000-10,000円
2.2 【専門家の視点】見積書で必ず確認すべき7つのポイント
長年の経験から、トラブルになりやすい見積書の落とし穴をお教えします。
- 「一式」表記の内訳確認
- 「祭壇一式30万円」では何が含まれているか不明確
- 花の種類、量、デザインまで確認が必要
- 人数変動による追加料金の有無
- 会葬者が予定より増えた場合の対応
- 返礼品、飲食の追加単価の事前確認
- 搬送費用の詳細
- 病院から安置場所まで
- 安置場所から式場まで
- 式場から火葬場まで
- 深夜・早朝料金の有無
- ドライアイス代の計算方法
- 1日あたりの料金
- 使用量による変動の有無
- 火葬料金の含有確認
- 公営火葬場:0-3万円
- 民営火葬場:5-15万円
- 火葬時間帯による料金差
- スタッフの人件費
- 深夜料金の有無
- 待機時間の料金
- キャンセル規定
- いつから発生するか
- キャンセル料の割合
第3章:宗派別葬儀の作法と注意点
3.1 仏教各宗派の特徴と葬儀作法
【浄土真宗(本願寺派・大谷派)】
- 特徴: 日本最大の宗派、「南無阿弥陀仏」の念仏
- 葬儀の特色: 清め塩不要、友人葬可能
- 戒名: 法名という、「釋○○」の形式
- 焼香回数: 本願寺派1回、大谷派2回
- 注意点: 「冥福を祈る」は使わない
【曹洞宗・臨済宗(禅宗)】
- 特徴: 座禅を重視、質素を尊ぶ
- 葬儀の特色: 引導を渡す儀式が中心
- 戒名: 位階により「信士・信女」「居士・大姉」
- 焼香回数: 曹洞宗2回、臨済宗1回
- お布施相場: 30-50万円
【日蓮宗・日蓮正宗】
- 特徴: 「南無妙法蓮華経」の題目
- 葬儀の特色: 題目を唱える
- 戒名: 法号という、「妙○」「法○」が多い
- 焼香回数: 3回または1回
- 注意点: 宗派により大きく異なる
【真言宗】
- 特徴: 密教、加持祈祷
- 葬儀の特色: 土砂加持の儀式
- 戒名: 梵字を冠することがある
- 焼香回数: 3回
- 特別な準備: 数珠は108珠が正式
3.2 神道・キリスト教・無宗教葬
【神道(神葬祭)】
- 特徴: 故人を家の守護神とする
- 必要なもの: 玉串、榊、神饌
- 作法: 二礼二拍手一礼(音を立てない)
- 費用相場: 30-80万円
- 注意点: 仏教用語は使用しない
【キリスト教(カトリック・プロテスタント)】
- 会場: 教会または葬儀場
- 献花: 白いカーネーションが一般的
- 費用: 教会への献金10-30万円
- 特徴: 賛美歌、聖書朗読、説教
- 注意点: お悔やみの言葉は不要
【無宗教葬・自由葬】
- メリット: 形式にとらわれない、故人らしい演出可能
- デメリット: 親族の理解が得られない場合がある
- 費用: 30-100万円(演出により大きく変動)
- 注意点: 四十九日などの法要がないため、別途お別れ会の検討が必要
第4章:葬儀社選びの実践的手法
4.1 信頼できる葬儀社の見極め方
【必須確認項目】
- 事業許可・資格の確認
- 葬祭業の許認可(自治体により異なる)
- 葬祭ディレクター資格保有者の在籍
- 全日本葬祭業協同組合連合会への加盟
- 施設・設備の実地確認
- 安置施設の清潔さ、空調管理
- 式場の広さ、バリアフリー対応
- 控室、親族室の充実度
- 駐車場の収容台数
- スタッフの対応力
- 24時間対応の可否
- 宗教知識の豊富さ
- グリーフケアの理解度
- 事前相談の丁寧さ
- 料金の透明性
- 見積書の詳細度
- 追加料金の説明
- 支払い方法の柔軟性(分割、クレジットカード対応)
4.2 複数社比較のための実践的チェックリスト
比較項目 | A社 | B社 | C社 | 重要度 |
---|---|---|---|---|
基本プラン価格 | ★★★★★ | |||
含まれるサービス内容 | ★★★★★ | |||
追加オプション費用 | ★★★★☆ | |||
安置施設の質 | ★★★★☆ | |||
スタッフの対応 | ★★★★★ | |||
宗派対応力 | ★★★☆☆ | |||
支払い方法 | ★★★☆☆ | |||
アフターサポート | ★★★★☆ | |||
口コミ・評判 | ★★★☆☆ | |||
立地・アクセス | ★★★★☆ |
第5章:実際の失敗事例とトラブル回避術
5.1 よくある5つの失敗事例
【事例1:見積もりと請求額の大幅な相違】
- 状況: 見積もり150万円が最終請求250万円に
- 原因: 会葬者増加による飲食・返礼品の追加、ドライアイス延長料金、深夜搬送料金の未計上
- 回避策:
- 最大人数での見積もり取得
- 「これ以上かからない」上限金額の確認
- 追加発生時の事前承認ルール設定
【事例2:宗派の作法違反による親族トラブル】
- 状況: 浄土真宗なのに清め塩を配布し、親族から批判
- 原因: 葬儀社の宗派確認不足、遺族の知識不足
- 回避策:
- 菩提寺への事前確認
- 宗派別マニュアルの確認
- 不明な場合は僧侶に直接確認
【事例3:互助会積立金のトラブル】
- 状況: 積立金60万円があるのに、追加で200万円請求
- 原因: 契約内容の理解不足、プラン外サービスの追加
- 回避策:
- 契約書の詳細確認
- 積立金で賄える範囲の明確化
- 解約時の返金額確認
【事例4:会場キャパシティ不足】
- 状況: 予想以上の会葬者で入りきらない
- 原因: 故人の交友関係の過小評価
- 回避策:
- 年賀状枚数からの推定
- 余裕を持った会場選定
- 受付での人数管理
【事例5:葬儀後の高額な追加請求】
- 状況: 葬儀後に仏壇、位牌、法要の営業
- 原因: 断りきれない心理状態での契約
- 回避策:
- 即決しない
- 複数社での相見積もり
- 家族での相談時間確保
5.2 トラブル回避のための事前準備チェックリスト
【緊急時に備えて準備しておくべきもの】
- □ 遺影用の写真(デジタルデータ推奨)
- □ 印鑑(認印で可)
- □ 故人の保険証、年金手帳
- □ 宗派の確認(菩提寺の連絡先)
- □ 親族の連絡先リスト
- □ 故人の交友関係リスト
- □ エンディングノート(あれば)
【葬儀社との打ち合わせ時の確認事項】
- □ 総額の上限設定
- □ 支払い時期と方法
- □ キャンセル・変更時の対応
- □ 追加料金が発生する条件
- □ 含まれるサービスの詳細
- □ 含まれないサービスの明確化
- □ スタッフの人数と役割
- □ 当日の流れとタイムスケジュール
第6章:葬儀の流れと各段階での注意点
6.1 危篤から葬儀までの詳細フロー
【1. 危篤・臨終(0-6時間)】
- 医師による死亡診断書の受領
- 葬儀社への連絡(24時間対応を確認)
- 搬送先の決定(自宅or葬儀社安置施設)
- 注意: 病院紹介の葬儀社は割高な場合が多い
【2. 搬送・安置(6-24時間)】
- 寝台車での搬送
- 安置場所でのドライアイス処置
- 枕飾りの設置
- 費用目安: 搬送費2-5万円、安置料1-3万円/日
【3. 打ち合わせ(24-48時間)】
- 葬儀形式の決定
- 日程調整(火葬場、式場、僧侶)
- 見積もりの詳細確認
- 死亡届の提出(葬儀社代行可)
【4. 納棺(通夜前日)】
- 湯灌(ゆかん)の実施(オプション:5-15万円)
- 死装束への着替え
- 副葬品の準備
- 注意: 火葬できないもの(金属、ガラス等)は避ける
【5. 通夜(1日目夕方)】
- 受付準備(香典管理)
- 通夜式(18-19時開始が一般的)
- 通夜振る舞い
- ポイント: 香典袋の表書きは宗派により異なる
【6. 葬儀・告別式(2日目)】
- 葬儀式(宗教儀式)
- 告別式(お別れの儀式)
- 出棺
- 時間: 10-11時開始が一般的
【7. 火葬】
- 火葬許可証の提出
- 最後のお別れ
- 収骨
- 所要時間: 1-2時間
【8. 初七日・精進落とし】
- 繰り上げ初七日法要
- 精進落としの会食
- 香典返しの手配
6.2 葬儀後の手続きロードマップ
【即日〜1週間以内】
- 死亡届の提出(葬儀社代行可)
- 火葬許可証の取得
- 年金受給停止手続き
- 健康保険の資格喪失届
【2週間以内】
- 世帯主変更届(該当者のみ)
- 介護保険の資格喪失届
- 公共料金の名義変更
【1ヶ月以内】
- 遺言書の確認
- 相続人の確定
- 遺産分割協議の開始
- 生命保険金の請求
【3ヶ月以内】
- 相続放棄の検討(家庭裁判所)
- 所得税の準確定申告準備
【4ヶ月以内】
- 所得税の準確定申告
【10ヶ月以内】
- 相続税の申告・納付
第7章:地域別葬儀事情と費用相場
7.1 主要都市の葬儀費用相場比較
地域 | 一般葬平均 | 家族葬平均 | 直葬平均 | 特徴 |
---|---|---|---|---|
東京都 | 200-300万円 | 100-180万円 | 30-60万円 | 火葬場不足により予約困難 |
大阪府 | 150-250万円 | 80-150万円 | 25-50万円 | 通夜振る舞い簡素化傾向 |
愛知県 | 180-280万円 | 90-160万円 | 25-50万円 | 香典返し「半返し」が基本 |
福岡県 | 130-220万円 | 70-130万円 | 20-40万円 | 地域コミュニティ重視 |
北海道 | 120-200万円 | 60-120万円 | 20-40万円 | 香典に領収書発行の慣習 |
7.2 地域特有の慣習と注意点
【関東地方】
- 通夜振る舞いは全員に振る舞う
- 香典返しは当日返し(即返し)が増加
- 火葬後に初七日法要を行う「繰り上げ法要」が一般的
【関西地方】
- 通夜振る舞いは親族のみ
- 香典返しは忌明け返し(49日後)
- 「いちま人形」を棺に入れる地域あり
【中部地方】
- 「前火葬」の地域あり(葬儀前に火葬)
- 香典返しは高額(半返し以上)
- 近隣組織「隣組」のサポートあり
【九州地方】
- 通夜見舞いの慣習
- 出棺時の「別れ花」重視
- 初七日を別日に行う地域多し
第8章:葬儀費用を抑える10の実践的方法
8.1 専門家が教える費用削減テクニック
- 市民葬・区民葬の活用
- 自治体提携により20-30%削減可能
- 申込み条件の事前確認必要
- 葬祭費補助金の申請
- 国民健康保険:3-7万円
- 社会保険:5万円(埋葬料)
- 申請期限:2年以内
- 必要最小限のプラン選択
- 祭壇のグレードダウン
- 棺の材質見直し
- 料理の品数調整
- 自分たちでできることは自分で
- 会葬礼状の自作
- 遺影写真の準備
- 受付業務
- オプションサービスの見極め
- 湯灌の省略(清拭のみ)
- メイクサービスの省略
- ビデオ撮影の省略
- 会場選定の工夫
- 公営斎場の利用
- 自宅葬の検討
- 集会所・公民館の活用
- 返礼品・飲食の見直し
- カタログギフトから商品券へ
- 仕出しから持ち帰り弁当へ
- 飲み物の持ち込み交渉
- 僧侶手配サービスの活用
- 定額お布施サービス
- インターネット僧侶派遣
- 注意:菩提寺との関係確認
- 事前準備による割引
- 生前予約割引(10-20%)
- 会員割引制度
- 早期申込み特典
- 相見積もりによる価格交渉
- 最低3社から見積もり
- 他社見積もりの提示
- 不要サービスの削除交渉
第9章:葬儀社別詳細分析と評判
9.1 大手葬儀社の特徴と評価
【公益社】
- 規模: 全国150以上の直営・提携会館
- 強み: 上場企業の安心感、充実した設備、スタッフ教育
- 費用帯: 一般葬180-350万円、家族葬100-200万円
- 良い評判: 「スタッフの対応が丁寧」「設備が整っている」
- 悪い評判: 「費用が高い」「融通が利かない」
- 総合評価: ★★★★☆
【ベルコ】
- 規模: 全国200以上の会館展開
- 強み: 互助会システム、多様なプラン
- 費用帯: 一般葬150-300万円、家族葬80-180万円
- 良い評判: 「互助会の積立が役立った」「会館が綺麗」
- 悪い評判: 「追加費用が多い」「営業がしつこい」
- 総合評価: ★★★☆☆
【セレモア】
- 規模: 関東中心に50以上の会館
- 強み: 家族葬専門プラン充実
- 費用帯: 一般葬140-280万円、家族葬70-150万円
- 良い評判: 「家族葬の経験豊富」「立地が良い」
- 悪い評判: 「地方対応が弱い」
- 総合評価: ★★★★☆
9.2 インターネット葬儀社の台頭
【小さなお葬式(ユニクエスト)】
- 特徴: 定額プラン、全国対応
- 費用: 直葬14.8万円〜、家族葬48.8万円〜
- メリット: 価格が明確、追加費用なし
- デメリット: 提携葬儀社により品質差あり
- 適している方: 費用を抑えたい、シンプルな葬儀希望
【イオンのお葬式】
- 特徴: イオングループの安心感
- 費用: 直葬19.8万円〜、家族葬46.2万円〜
- メリット: WAONポイント付与、明朗会計
- デメリット: 地域により対応差
- 適している方: ブランド重視、ポイント活用したい
第10章:エンディングノートと事前準備
10.1 エンディングノートに記載すべき項目
【基本情報】
- 本籍地、現住所
- 生年月日、血液型
- 家族構成、家系図
- 学歴、職歴、資格
【医療・介護の希望】
- 延命治療の希望
- 臓器提供の意思
- 介護の希望
- かかりつけ医の連絡先
【葬儀の希望】
- 葬儀の規模(一般葬/家族葬/直葬)
- 宗教・宗派
- 葬儀社の希望
- 遺影写真の指定
- 副葬品の希望
- 参列してほしい人リスト
【財産情報】
- 預貯金(銀行名、口座番号)
- 不動産
- 有価証券
- 生命保険
- 借入金、ローン
- クレジットカード
【デジタル遺産】
- SNSアカウント
- メールアドレス
- ネットバンキング
- 仮想通貨
- サブスクリプション
【遺言・相続】
- 遺言書の有無と保管場所
- 相続の希望
- 形見分けリスト
10.2 生前契約のメリット・デメリット
【メリット】
- 希望通りの葬儀が可能
- 費用の事前把握
- 遺族の負担軽減
- 割引特典(10-20%)
- 分割払い可能
【デメリット】
- 途中解約の手数料
- 葬儀社倒産リスク
- プラン変更の制限
- インフレによる追加費用
【契約時の注意点】
- 解約条件の確認
- 費用に含まれる内容の詳細確認
- 追加費用発生条件
- 葬儀社の経営状況確認
- 家族への周知
第11章:グリーフケアと遺族サポート
11.1 葬儀後の心のケア
【グリーフ(悲嘆)の段階】
- 否認期: 現実を受け入れられない
- 怒り期: なぜ自分だけという怒り
- 取引期: もし〜だったらという後悔
- 抑うつ期: 深い悲しみ
- 受容期: 現実を受け入れ前進
【専門的サポート】
- グリーフケアカウンセリング
- 遺族会への参加
- 専門医による診察
- 宗教者による心のケア
11.2 遺族が利用できる支援制度
【経済的支援】
- 遺族年金(厚生年金/国民年金)
- 児童扶養手当
- 母子父子寡婦福祉資金
- 生活福祉資金貸付
【税制優遇】
- 寡婦(寡夫)控除
- 相続税の配偶者控除
- 小規模宅地の特例
【就労支援】
- ハローワークの優先紹介
- 職業訓練給付
- 母子家庭等就業支援
まとめ:あなたに最適な葬儀選択のために
状況別おすすめプラン
【社会的地位の高い方・広い交友関係】
- 推奨: 一般葬
- 葬儀社: 大手葬儀社(公益社、ベルコ等)
- 予算: 200-350万円
- ポイント: 設備充実、スタッフ対応力重視
【家族だけで静かに送りたい】
- 推奨: 家族葬
- 葬儀社: 地域密着型または専門葬儀社
- 予算: 80-150万円
- ポイント: アットホームな雰囲気、柔軟な対応
【費用を最小限に抑えたい】
- 推奨: 直葬または市民葬
- 葬儀社: インターネット葬儀社
- 予算: 20-50万円
- ポイント: 必要最小限、補助金活用
【宗教を大切にしたい】
- 推奨: 寺院関係葬儀社
- 予算: 100-200万円
- ポイント: 宗教儀礼の正確性、僧侶との連携
最後に:後悔のない葬儀のために
葬儀は故人との最後のお別れの場であり、残された遺族にとっても大切な区切りとなる儀式です。本記事でご紹介した情報を参考に、以下の3つのステップを実践していただければ、必ず納得のいく葬儀を執り行うことができます。
- 事前の情報収集と準備
- 複数の葬儀社から見積もりを取る
- 家族で葬儀について話し合う
- エンディングノートの作成
- 冷静な判断と選択
- 感情的にならず複数の選択肢を検討
- 専門家のアドバイスを活用
- 無理のない予算設定
- 心を込めた最後のお別れ
- 形式にとらわれすぎない
- 故人らしさを大切にする
- 遺族の気持ちを優先する
大切な方を亡くされた悲しみの中で、冷静に判断することは容易ではありません。しかし、事前の準備と正しい知識があれば、故人にふさわしい、そして遺族の心に残る温かい葬儀を執り行うことができます。
本記事が、皆様の大切な方との最後のお別れを、後悔のない素晴らしいものにするお手伝いができれば幸いです。
よくある質問(Q&A)
Q1. お布施の相場がわかりません。どのくらい包めばよいでしょうか? A: お布施は地域や宗派により大きく異なりますが、一般的な相場は通夜・葬儀・初七日を合わせて30-50万円です。ただし、戒名の位により10-100万円の幅があります。不明な場合は、葬儀社または同じ檀家の方に相談するのが確実です。「お気持ちで」と言われた場合は、上記の相場を参考にしてください。
Q2. 生前予約は本当にお得なのでしょうか? A: 生前予約には10-20%の割引が適用されることが多く、経済的メリットはあります。また、自分の希望を反映でき、遺族の負担も軽減できます。ただし、途中解約時の手数料(10-20%)や、葬儀社の倒産リスクもあるため、信頼できる葬儀社を選ぶことが重要です。
Q3. 家族葬を希望していますが、親族から反対されそうです。 A: まず故人の遺志を最優先に考えましょう。親族には「故人の希望」「経済的事情」「高齢者への配慮」などを丁寧に説明し、理解を求めます。妥協案として、家族葬後に「お別れ会」を開催する方法もあります。事前に主要な親族と相談しておくことで、トラブルを避けることができます。
Q4. 宗派がわからない場合はどうすればよいですか? A: 実家の仏壇を確認する、親族に聞く、過去の法事の記録を調べるなどの方法があります。それでも不明な場合は、無宗教形式か、葬儀社に相談して一般的な仏式で行うことも可能です。ただし、後日判明した際に改めて法要が必要になる場合があります。
Q5. コロナ禍での葬儀はどのような対策が必要ですか? A: 参列者の人数制限、マスク着用の徹底、検温の実施、換気の確保、会食の中止または個別提供、オンライン参列の導入などが一般的です。また、高齢者や基礎疾患のある方への配慮として、別室からの参列や時間差参列なども検討しましょう。
Q6. 香典返しは当日返しと後日返し、どちらがよいですか? A: 地域により慣習が異なりますが、最近は当日返し(即返し)が増えています。当日返しは後日の手間が省けますが、香典額に関わらず一律になるデメリットがあります。後日返しは、香典額に応じた返礼ができますが、住所管理や発送の手間がかかります。地域の慣習を確認して決めましょう。
Q7. 葬儀社の言いなりにならないためにはどうすればよいですか? A: 事前の情報収集が最も重要です。複数社から見積もりを取り、内容を比較検討しましょう。また、「今すぐ決めなければ」という営業トークに惑わされず、家族と相談する時間を確保してください。不要と思うサービスは断る勇気も必要です。消費者センターへの相談も可能です。
Q8. 直葬(火葬式)を選んでも問題ないでしょうか? A: 経済的事情や故人の意向により直葬を選ぶことは問題ありません。ただし、お別れの時間が限られる、親族の理解が得られにくい、菩提寺に納骨を断られる可能性があるなどのデメリットもあります。後日、お別れ会を開催するなどの配慮も検討しましょう。
Q9. 互助会を解約したいのですが、デメリットはありますか? A: 解約手数料(積立金の10-20%)が発生します。また、会員特典が受けられなくなります。ただし、他の葬儀社の方が安い場合や、サービスに不満がある場合は、手数料を払っても解約した方が良い場合もあります。解約前に他社の見積もりと比較検討することをお勧めします。
Q10. 葬儀費用が払えない場合はどうすればよいですか? A: 生活保護受給者は葬祭扶助(20万円程度)が受けられます。また、市民葬・区民葬の利用、分割払い対応の葬儀社選択、生命保険金の活用、親族からの援助、社会福祉協議会の生活福祉資金貸付なども検討できます。葬儀社に事情を説明し、最小限のプランを相談することも可能です。