【完全ガイド】香典返しの全知識 | 時期・相場・品物・挨拶状まで専門家が徹底解説


【記事のポイント】

  • 香典返しはいつ、何を、誰に贈るかが図解でわかる
  • 金額相場や宗教ごとの違いなど、迷いやすい点を丁寧に解説
  • 挨拶状の文例や、すぐに使えるチェックリストも掲載

この度は、心よりお悔やみ申し上げます。

大切な方とのお別れの後、ご遺族の皆様は深い悲しみの中、様々な手続きに追われ、心身ともに大変な日々をお過ごしのことと存じます。

故人を偲ぶいとまもないほど慌ただしい中で、「香典返しは、いつまでに、どうすればいいのだろう」と、新たな不安を感じていらっしゃる方も少なくないのではないでしょうか。

この記事は、長年にわたり大切な方とのお別れに寄り添い続けてきた私たち「玉泉院」が、その経験と専門的な知見に基づき、香典返しに関するあらゆる疑問にお答えするものです。

この記事を最後までお読みいただくことで、

  • 香典返しの全体像(何を・いつまでに・どうすればいいか)
  • 金額の相場や品物選びで失敗しないための知識
  • のしや挨拶状の具体的な書き方・文例

が明確になり、皆様の心にかかるご負担が、少しでも軽くなることを願っております。

一つひとつ、ご自身のペースで読み進めていただければ幸いです。皆様が滞りなく弔事を終え、穏やかな日常へと戻られますよう、私たちが全力でサポートいたします。

まず初めに:香典返しとは「弔事を滞りなく終えた報告」と「感謝」を伝えるためのもの

そもそも、なぜ香典返しを贈るのでしょうか。その意味を理解することは、ご遺族の皆様の心の整理にも繋がります。

香典返しとは、お通夜やご葬儀で故人にお供えいただいた香典(御霊前)に対するお返しのことです。単なる返礼品という意味合いだけでなく、

  • おかげさまで、四十九日の法要(忌明け法要)を滞りなく終えることができましたというご報告
  • 生前に故人がお世話になったことへの感謝
  • ご葬儀に際していただいたお心遣いへの感謝

といった、大切な意味が込められています。

慌ただしい中で機械的に準備を進めるのではなく、この本来の意味を心に留めておくことで、より心のこもったお返しを選ぶ一助となるかと存じます。

【玉泉院からのアドバイス】

香典返しは、故人に代わってご遺族が感謝の気持ちを伝える最後の機会とも言えます。義務として捉えるのではなく、故人様との思い出を語り合いながら、お世話になった方々のお顔を思い浮かべながら準備を進めることで、ご自身の心の癒しにも繋がることがございます。

【時期】香典返しは「忌明け後1ヶ月以内」を目安に贈ります

ご遺族が最も気にされることの一つが、香典返しを贈る時期です。早すぎても、遅すぎても失礼にあたるのではないかとご不安に思われるかもしれません。

結論として、香典返しは「忌明けの法要後、1ヶ月以内」に贈るのが一般的です。

「忌明け(きあけ・いみあけ)」とは、故人のご冥福を祈り、ご遺族が喪に服していた期間を終えることを指します。この忌明けのタイミングは、宗教・宗派によって異なります。

宗教・宗派忌明けの時期主な法要
仏式(多くの宗派)亡くなった日から数えて49日目四十九日法要
仏式(関西地方の一部など)亡くなった日から数えて35日目三十五日法要
神式(神道)亡くなった日から数えて50日目五十日祭(ごじゅうにちさい)
キリスト教(カトリック)亡くなった日から数えて30日目追悼ミサ
キリスト教(プロテスタント)亡くなった日から数えて1ヶ月後の昇天記念日記念集会

仏式では、故人の魂は四十九日間、この世とあの世をさまよった後、来世の行き先が決まるとされています。そのため、四十九日の法要を終えた時点が「忌明け」となり、この報告を兼ねて香典返しを発送するのが最も丁寧な流れです。

発送の準備には時間がかかりますので、四十九日法要の1〜2週間ほど前からリストアップや品物選びを始められると、落ち着いて進めることができるでしょう。

【注意】当日返し(即日返し)について

最近では、お通夜やご葬儀の当日に、香典の金額にかかわらず一律の品物をお渡しする「当日返し(即日返し)」という形も増えています。この場合、高額の香典をいただいた方へは、後日改めて差額分の品物を贈るのがマナーです。当日返しについては、後の章「こんな時どうする?香典返しQ&A」で詳しく解説いたします。

【金額】香典返しの相場は「半返し(半額)」が基本です

次に悩まれるのが、金額の相場ではないでしょうか。いただいたお心遣いに対して、失礼のないようにしたいものです。

結論として、香典返しの金額は、いただいた香典の「半額(半返し)」が基本とされています。3分の1程度の場合もございます。

例えば、10,000円の香典をいただいた場合は、5,000円程度の品物をお返しします。

ただし、これはあくまで目安です。ご関係性や地域の慣習によっても異なりますので、ご親族と相談しながら進めると安心です。

ケース別・香典返しの金額相場

特に判断に迷いやすいケースについて、以下にまとめました。

いただいた香典の状況返礼品の金額目安ポイント
一般的な個人の方からいただいた金額の半額(半返し)〜3分の1基本的な考え方です。
高額な香典をいただいた場合(5万円以上など)いただいた金額の3分の1〜4分の1高額な香典には「今後の生活の助けに」という想いが込められていることが多いため、半返しにこだわる必要はございません。
親族から高額な香典をいただいた場合3分の1〜4分の1、または不要な場合も親族からの香典は扶助の意味合いが強いため、ご厚意に甘え、お返しは控えめにするか、別の形で感謝を伝えることもあります。事前に相談されると良いでしょう。
会社名義の香典(福利厚生)お返しは不要「株式会社〇〇」のような会社名義の香典は、会社の経費(福利厚生費)として扱われるため、お返しは不要です。
会社の部署や同僚からの連名いただいた金額を人数で割り、一人当たり3,000円以上なら個別に一人当たりの金額が少額になる場合は、皆様で分けられる個包装のお菓子などを「御礼」としてお渡しするのがスマートです。
上司など個人名義の香典半返し(半額)個人名義でいただいた場合は、通常通り半返しをします。
商品券や現金書留でいただいた場合半返し(半額)ご葬儀に参列できなかった方から後日いただいた場合も、同様にお返しをします。

【玉泉院からのアドバイス】

金額を厳密に計算することよりも、感謝のお気持ちを伝えることが最も大切です。特に高額な香典をくださった方へは、「おかげさまで、滞りなく式を終えることができました」と、お電話などで直接お礼をお伝えすると、より一層気持ちが伝わります。

【品物】香典返しには「消えもの」を選ぶのがマナーです

品物選びは、お相手への感謝が形となって伝わる大切な工程です。

結論として、香典返しには、不幸を後に残さないという意味で「消えもの」と呼ばれる、使ったり食べたりするとなくなる品物を選ぶのが一般的です。

具体的には、以下のような品物がよく選ばれています。

香典返しに適した品物の例

  • お茶・コーヒー・紅茶: 誰にでも贈りやすく、日持ちもするため定番の品です。
  • お菓子(焼き菓子など): 個包装で分けやすいものが、ご家族のいる方や職場へのお返しに喜ばれます。
  • 海苔・調味料: 実用性が高く、日常生活で役立つため多くの方に好まれます。
  • 砂糖: 仏教で白は清浄を意味することから、古くからの定番品です。
  • タオル・石鹸・洗剤: 「悲しみを洗い流す」という意味合いで選ばれます。上質な素材のものを選ぶと、より気持ちが伝わります。
  • カタログギフト: 相手に好きなものを選んでもらえるため、近年非常に人気があります。何を贈ればよいか迷った際や、高額な香典へのお返しにも適しています。

香典返しで避けるべき品物(タブー)

一方で、お祝い事を連想させる品物や、宗教上の理由で避けるべき品物もございます。

  • 四つ足生臭もの(肉・魚): 殺生を連想させるため、仏教の教えに反するとされています。
  • お酒・昆布・鰹節など: お祝いの席で使われることが多いため、弔事の贈り物には不向きです。
  • 商品券・金券: 金額が直接的に分かってしまうため、目上の方には失礼にあたると考えられています。
  • 華やかすぎるもの・派手なデザインのもの: 弔事にはふさわしくありません。

【玉泉院からのアドバイス】

品物選びで最も大切なのは、お相手の暮らしや好みを想像することです。例えば、ご高齢の方には健康を気遣った減塩の調味料、コーヒーが好きな方にはこだわりのドリップコーヒーセットなど、故人との思い出を語りながら「あの方なら、きっとこれを喜んでくださるだろう」と考えて選ぶ時間は、ご遺族にとっても穏やかなひとときとなることでしょう。

【のし(掛け紙)】表書きは「志」、水引は「黒白結び切り」が基本です

品物が決まったら、次は「のし(掛け紙)」の準備です。正しい書き方を知っておくことで、礼を尽くしたお返しができます。

結論として、香典返しの「のし」は、黒白の結び切り水引が印刷された掛け紙を使い、表書きは「志」と書くのが最も一般的です。

  • 水引:黒白の結び切り
  • 表書き(上段):志
  • 名前書き(下段):〇〇家 または 喪主のフルネーム

のし(掛け紙)の各項目のポイント

項目書き方意味・注意点
水引黒白の結び切り「不幸を二度と繰り返さない」という意味が込められています。関西など一部地域では「黄白の結び切り」が使われます。
表書き(上段)志(こころざし)宗教・宗派を問わず使える最も一般的な表書きです。「寸志」としないようにご注意ください。
満中陰志(まんちゅういんし)主に関西地方で使われる表書きで、「四十九日(中陰)の法要が無事に終わった」という意味です。
偲び草(しのびぐさ)主に神式やキリスト教で使われます。「故人を偲ぶよすがとなるささやかな品」という意味です。
名前書き(下段)〇〇家 または 喪主のフルネーム「〇〇家」とすると、より丁寧な印象になります。喪主の姓名のみを記載しても間違いではありません。
墨の色濃い墨四十九日を過ぎた「忌明け」後のお返しですので、悲しみが薄まったという意味合いで、薄墨ではなく濃い墨を使います。

【玉泉院からのアドバイス】

のしの準備は、品物を購入する百貨店やギフトショップ、葬儀社に依頼すれば、ほとんどの場合、適切に対応してくれます。ご自身で判断に迷われる際は、遠慮なく専門家に相談しましょう。特に地域の慣習がある場合は、ご親族や地元の葬儀社に確認すると最も安心です。

【挨拶状】感謝の気持ちを伝える「挨拶状」を必ず添えます

香典返しを郵送でお届けする際は、品物だけを送るのではなく、必ず挨拶状を添えるのがマナーです。

結論として、挨拶状には、①香典へのお礼、②忌明け法要を終えた報告、③香典返しの品物を贈る旨、を記載します

これは、本来であれば直接お伺いしてお礼を申し上げるべきところを、書面で失礼しますという意味合いを持つ大切なものです。

挨拶状の基本構成と文例

挨拶状には、句読点(「、」や「。」)を使わないという慣習があります。これは、儀式が滞りなく流れるように、という願いが込められているとされています。

【基本構成】

  1. 頭語: 謹啓
  2. 時候の挨拶: 省略し、すぐに本題に入ります。
  3. お礼: 故人の葬儀に際していただいたご厚情へのお礼を述べます。
  4. 法要の報告: 滞りなく忌明けの法要(四十九日など)を終えたことを報告します。
  5. 香典返しについて: 供養のしるしとして、ささやかな品を贈る旨を伝えます。
  6. 結びの挨拶: 本来であれば直接お伺いすべきところを、書面で失礼することへのお詫びを述べます。
  7. 結語: 敬具
  8. 日付: 忌明け法要の日付を記載します。
  9. 差出人: 喪主の住所・氏名を記載します。

【仏式・一般的な文例】

謹啓

先般 亡父 〇〇儀 葬儀の際は

ご多忙中にもかかわらずご会葬を賜り またご鄭重なるご香料を賜り

誠に有難く厚く御礼申し上げます

おかげさまで 〇月〇日に四十九日の法要を滞りなく相営むことができました

つきましては 供養のしるしまでに心ばかりの品をお届けいたしましたので

何卒ご受納くださいますようお願い申し上げます

本来であれば拝眉の上お礼を申し上げるべきところ

略儀ながら書中をもちましてご挨拶申し上げます

敬具

令和〇年〇月〇日

〒〇〇〇-〇〇〇〇

東京都〇〇区〇〇一-二-三

喪主 〇〇 〇〇


【宗教・宗派別の注意点】

キリスト教や神式では、「供養」「成仏」「冥福」といった仏教用語は使用しません。挨拶状を作成する際は、ご自身の宗教・宗派に合わせた言葉遣いを選ぶ必要があります。文例に迷われた際は、遠慮なく私たちのような専門家にご相談ください。

  • 神式の場合: 「永眠の際は…」「五十日祭を滞りなく済ませ…」「偲び草のしるしとして…」などの表現を用います。
  • キリスト教の場合: 「帰天の際は…(カトリック)」「召天の際は…(プロテスタント)」「記念の品をお贈りいたしました…」などの表現を用います。

【全体の流れ】香典返しを滞りなく手配するための5ステップ

ここまでの内容を踏まえ、実際に香典返しを手配する際の具体的な流れを5つのステップにまとめました。この通りに進めれば、落ち着いて準備ができます。

ステップ1:香典をいただいた方のリストを作成する

まず、ご葬儀の際にいただいた香典袋と芳名帳をもとに、香典をくださった方のリストを作成します。エクセルやノートにまとめるのがおすすめです。

【リストに記載する項目】

  • お名前
  • ご住所・ご連絡先
  • いただいた香典の金額
  • 故人とのご関係(親族、友人、会社関係など)
  • (当日返しをした場合はその旨を記載)

このリストは、今後の法要のご案内など、後々まで役立つ大切な記録となります。

ステップ2:予算と品物を決める

リストが完成したら、それぞれの金額に合わせて返礼品の予算を決めます。「半返し」を基本に、1万円いただいた方には5,000円の品、3万円いただいた方には1万円の品、といった具合にグループ分けすると効率的です。

その後、予算に合わせて品物を選びます。複数の方に同じ品物を贈る場合がほとんどですが、特に親しい方にはその方の好みに合わせた品を選ぶのも良いでしょう。

ステップ3:挨拶状の準備をする

品物と並行して、挨拶状の準備を進めます。文面を作成し、印刷を手配します。

挨拶状は、品物を注文するギフトショップや百貨店で一緒に手配できる場合がほとんどです。宗教・宗派に合わせた文例を用意しているところが多いので、相談してみましょう。

ステップ4:品物を注文し、発送を手配する

品物、のし、挨拶状が決まったら、業者に正式に注文します。発送先リストを渡し、指定した日に届くように手配を依頼します。

忌明け法要後、1ヶ月以内にお相手の手元に届くよう、余裕を持って手配を進めましょう。

ステップ5:手配が完了したかリストで確認する

発送が完了したら、最初に作成したリストにチェックを入れ、手配漏れがないか最終確認をします。これで一連の流れは完了です。


【印刷して使える】香典返しやることチェックリスト

多忙な中で抜け漏れがないよう、チェックリストをご用意いたしました。印刷して手元に置いてご活用ください。

チェックやること完了日メモ
香典帳・芳名帳を整理する
香典をいただいた方のリストを作成する(名前、住所、金額)
金額に応じて返礼品の予算を決める(半返し〜1/3返し)
品物の候補をいくつか選ぶ(消えもの、カタログギフトなど)
挨拶状の文面を確認・準備する(宗教・宗派に注意)
のし(掛け紙)の種類・表書き・名前を確認する
注文する業者を決める(百貨店、ギフト専門店、葬儀社など)
発送先リストを業者に渡し、正式に注文する
忌明け法要後、1ヶ月以内に届くよう発送日を指定する
発送が完了したことを確認し、リストにチェックを入れる

こんな時どうする?香典返しに関するQ&A

ここでは、多くのご遺族が判断に迷われる、特別なケースについてお答えします。

Q1. 香典返しが不要なのは、どのような場合ですか?

A1. 主に以下の3つのケースでは、香典返しは不要とされています。

  1. 香典返しを辞退された場合: 香典袋に「香典返しはご辞退申し上げます」といった記載がある場合や、口頭で伝えられた場合は、お相手のご厚意に甘え、お返しはしなくても失礼にはあたりません。その際は、忌明け後に挨拶状(お礼状)だけをお送りし、感謝の気持ちを伝えましょう。
  2. 故人が一家の働き手で、遺されたご家族の生活が困窮する場合: この場合、香典はご遺族の生活扶助の意味合いが強くなります。無理にお返しをする必要はございません。こちらも、忌明け後に挨拶状で感謝の気持ちを伝えるのが丁寧です。
  3. 社会福祉協議会などへ寄付した場合: ご遺族の意向で、いただいた香典を社会福祉協議会やNPO法人などに寄付することがあります。その場合は、香典返しの品物に代えて、寄付をした旨を挨拶状でご報告します。

Q2. 当日返し(即日返し)をしましたが、高額の香典をいただいた方への対応は?

A2. 当日返しでは、2,000円〜3,000円程度の品物を一律でお渡しすることが多いかと存じます。

例えば、5万円の香典をいただいた場合、半返し(25,000円)には大きく及びません。その際は、忌明け後に、差額(この場合は22,000円〜23,000円程度)に見合う品物を、改めてお贈りするのが丁寧なマナーです。その際、挨拶状には「当日お渡ししたお品もございますので、お気遣いなさいませんように」といった一文を添えると、お相手への配慮が伝わります。

Q3. 香典返しを直接手渡しする場合のマナーは?

A3. ご近所の方など、直接お会いできる方へは手渡しをしても問題ございません。その際は、風呂敷に包んで持参するのが最も丁寧ですが、きれいな紙袋でも構いません。

お渡しする際は、紙袋から品物を取り出し、相手から見て正面になるように向きを変えて、「先日は、誠にありがとうございました。心ばかりの品ですが、どうぞお納めください」といった言葉を添えてお渡しします。

Q4. 会社の慶弔見舞金規定による「弔慰金」にもお返しは必要ですか?

A4. 会社名義で、福利厚生の一環として支給される「弔慰金」には、お返しは不要です。これは香典とは性質が異なるためです。ただし、社長個人や部署の有志一同など、個人としていただいた香典に対しては、通常通りお返しをします。判断に迷う場合は、会社の総務部などに確認すると良いでしょう。

まとめ:一番大切なのは、故人を想い、感謝を伝える気持ちです

この記事では、香典返しの時期や相場、品物選びから、のし、挨拶状の書き方、そして具体的な手配の流れまで、網羅的に解説いたしました。

最後に、香典返しを行う上で最も大切にしていただきたいことをお伝えします。

それは、慣習やマナーを守ること以上に、故人様がお世話になった方々へ、真心を込めて感謝の気持ちを伝えることです。

深い悲しみの中、多くの手続きを進めることは、心身ともに大きなご負担かと存じます。どうか、ご自身を責めたり、完璧を求めすぎたりなさらないでください。

今回お伝えした内容は、あくまで一般的な目安です。一番大切なのは、ご遺族の皆様が故人様を偲び、感謝の気持ちを形にすることです。もし途中で分からなくなったり、ご不安に思われることがございましたら、どうぞお一人で抱え込まず、私たち「玉泉院」のような専門家にご相談ください。

この記事が、皆様の心の重荷を少しでも軽くし、滞りなく弔事を終えるための一助となれば幸いです。

皆様の日常に、一日も早く穏やかな時間が戻りますことを、心よりお祈り申し上げます。