Amazonプライム契約者が亡くなった時の解約手順【必要書類・問い合わせ先を専門家が解説】


はじめに:大切な方を亡くされたご遺族の方へ

この度は、ご逝去を悼み、心よりお悔やみ申し上げます。

大切な方を亡くされ、深い悲しみの中にいらっしゃる中で、様々な手続きに追われ、心身共にお疲れのことと存じます。故人を偲ぶいとまもないほど、多くの手続きが待ち受けている現実は、ご遺族にとって大きなご負担です。

「Amazonプライムの契約、どうしたらいいのだろう…」

「手続きは難しいのだろうか…」

「誰に、何を伝えればいいのか分からない…」

この記事は、そのような不安を抱えていらっしゃるご遺族のために、長年多くの方のお別れに寄り添ってきた私たち「TERASU by 玉泉院」が、Amazonプライムの解約手続きについて、その全体像から具体的な手順、注意点までを一つひとつ丁寧に解説するものです。

この記事を最後までお読みいただくことで、**「いつまでに、何を、どうすればいいのか」**が明確になり、ご不安が少しでも和らぐことを願っております。

私たちは、単なる手続きの解説に留まらず、皆様が故人様と向き合う大切な時間を持てるよう、そして滞りなく日常に戻れるよう、全力でサポートいたします。どうぞ、ご無理なさらず、ご自身のペースで読み進めてください。


まずはご安心ください:Amazonプライム解約手続きの全体像

故人様のAmazonプライム契約の解約と聞くと、複雑で難しい手続きを想像されるかもしれません。しかし、どうぞご安心ください。手続きそのものは、Amazonのカスタマーサービスに連絡をすることで、ご遺族が代行することが可能です。

まずは、手続きの全体像を把握し、心の準備を整えましょう。

手順内容所要時間の目安
STEP 1情報の整理と準備10分〜30分
STEP 2カスタマーサービスへの連絡10分〜20分
STEP 3Amazonからの案内に従い手続き5分〜
STEP 4解約完了の確認

ご覧の通り、手順は決して多くありません。また、「いつまでに解約しなければならない」という明確な期限は設けられていません。 まずは葬儀や他の優先すべき手続きを終え、少し落ち着かれてから着手されても全く問題ありません。

【編集部より】ご遺族がつまずきやすいポイント

多くの方がまず直面するのが、「故人のアカウント情報(メールアドレスやパスワード)が分からない」という問題です。しかし、ご安心ください。Amazonでは、ご遺族からのご連絡であることを伝えれば、アカウントにサインインできなくても手続きを進める方法を案内してくれます。決してご自身でパスワードを何度も試すなど、無理にサインインしようとなさらないでください。


【結論】Amazonプライムの解約はカスタマーサービスへの連絡が必要です

故人様のAmazonプライム契約を解約する唯一の公式な方法は、ご遺族がAmazonのカスタマーサービスに直接連絡することです。故人様のアカウントにサインインしてオンラインで手続きを試みる方もいらっしゃいますが、セキュリティやプライバシーの観点から、必ず正規の窓口にご連絡ください。

連絡方法は主に2つあります。

  1. 電話による連絡
  2. チャットによる連絡

どちらの方法でも手続きは可能ですが、口頭で詳細を伝え、直接質問をしたい場合は電話が、やり取りの履歴を文字で残しておきたい、あるいは電話が苦手な場合はチャットが適しています。ご自身の状況に合わせて、利用しやすい方法をお選びください。

出典情報について

この記事で解説する内容は、Amazon.co.jpの公式ヘルプページ「アカウントの持ち主が亡くなった場合」の情報を基に、2025年10月時点の情報をまとめています。手続き方法が変更される可能性もあるため、最新の情報は公式サイトも併せてご確認ください。

  • 参照元: Amazonカスタマーサービス(公式サイト)

解約手続きの前にご準備いただくものリスト【印刷して使えます】

カスタマーサービスに連絡する前に、以下の情報を手元にまとめておくと、手続きが非常にスムーズに進みます。慌てずに済むよう、事前にチェックリストとしてご活用ください。

【手続き前 準備チェックリスト】

準備するもの詳細・確認事項チェック
【必須】故人様のアカウント情報以下のうち、分かる範囲で結構です。
□ 氏名故人様のお名前
□ 登録のメールアドレス最も重要な情報の一つです。
□ 登録の電話番号
□ 登録の住所
【必須】ご連絡者(ご遺族)様の情報カスタマーサービスとやり取りをされるご自身の情報です。
□ 氏名ご自身のフルネーム
□ 故人様との続柄(例:妻、長男など)
□ 連絡先電話番号
□ 連絡先メールアドレス
【必要に応じて】死亡の事実を証明する書類Amazonから提出を求められた場合に備えます。通常は口頭での説明で進められますが、手元にあると安心です。
□ 死亡診断書のコピー
□ 戸籍謄本(除籍謄本)のコピー
□ 葬儀の案内状など

【編集部より】故人様のメールアドレスが不明な場合

もし故人様が利用されていたメールアドレスがどうしても分からない場合でも、諦めずにカスタマーサービスにご相談ください。登録されていた可能性のある氏名、電話番号、住所といった情報から、アカウントを特定してくれる場合があります。故人様宛の郵便物や、生前使われていたスマートフォン、パソコンの履歴なども手がかりになるかもしれません。


【手順解説】電話でAmazonプライムを解約する方法

直接担当者と話しながら手続きを進めたい方におすすめの方法です。疑問点をその場で解消できる安心感があります。

ステップ1:カスタマーサービスの電話番号にかける

まず、下記の電話番号に連絡します。音声ガイダンスが流れますので、指示に従って操作してください。

  • Amazonカスタマーサービス 電話番号
    • フリーダイヤル: 0120-999-373
    • 海外からの場合: 81-11-330-3000
    • 受付時間: 24時間365日対応

ステップ2:オペレーターに用件を伝える

オペレーターに繋がったら、落ち着いて以下の内容を伝えます。

【電話で伝えることリスト】

  • 用件: 「契約者(家族の〇〇)が亡くなったため、Amazonプライムの解約手続きをお願いしたい」
  • 故人様の情報:
    • 氏名
    • 登録していたと思われるメールアドレスや電話番号
  • ご自身の情報:
    • ご自身の氏名
    • 故人様との続柄

<会話の例>

ご遺族: 「お世話になります。先日、父の〇〇(故人様の氏名)が亡くなりまして、父が契約していたAmazonプライムの解約手続きについてお伺いしたく、お電話いたしました。」

オペレーター: 「お悔やみ申し上げます。お手続きの件、承知いたしました。ご本人様確認のため、いくつか質問をさせていただいてもよろしいでしょうか。」

ステップ3:オペレーターの質問に回答し、案内に従う

オペレーターから、故人様のアカウントを特定するための質問(氏名、メールアドレス、住所など)があります。分かる範囲で正確に答えましょう。

本人確認が完了すると、今後の手続き(必要書類の送付先の案内など)について説明があります。メモを取りながら、聞き漏らしのないようにしましょう。疑問点があれば、遠慮なくその場で質問してください。


【手順解説】チャットでAmazonプライムを解約する方法

電話での会話が苦手な方や、移動中など声が出しにくい状況の方、やり取りの記録をテキストで残しておきたい方におすすめです。

ステップ1:Amazonカスタマーサービスにアクセスする

まず、Amazonの公式サイトにあるカスタマーサービスのページにアクセスします。ご自身のAmazonアカウントをお持ちの場合は、サインインしておくとスムーズです。

  1. Amazonのトップページ下部にある「ヘルプ&カスタマーサービス」をクリックします。
  2. 「問題が解決しない場合は」といった項目の中にある「カスタマーサービスに連絡」を選択します。
  3. 商品の購入履歴などが表示されますが、一番下までスクロールし、「担当者へ連絡」や「今すぐチャットを開始する」といったボタンを探します。

ステップ2:「今すぐチャットを開始する」を選択する

チャットのボタンをクリックすると、チャットウィンドウが立ち上がります。最初にAI(チャットボット)が応答することが多いですが、そのまま用件を入力してください。

ステップ3:用件を入力し、担当者に繋いでもらう

チャットウィンドウに、電話の時と同様の用件を簡潔に入力します。

<入力内容の例>

「契約者である家族が亡くなりました。Amazonプライムの解約手続きについて、ご担当者様にご相談できますでしょうか。」

このように入力すると、AIから担当者にチャットが引き継がれます。

ステップ4:担当者の指示に従い、情報を入力する

担当者に繋がったら、故人様のアカウント情報やご自身の情報など、質問された内容をテキストで入力していきます。電話と同様に、アカウントが特定でき次第、今後の手続きについて案内があります。


ご遺族が解約する際の注意点とよくあるご質問(Q&A)

手続きを進めるにあたり、ご遺族が疑問に思われる点や注意すべき点をQ&A形式でまとめました。

Q1. 故人のAmazonアカウントにサインインできません。手続きは可能ですか?

A1. はい、可能です。

前述の通り、故人様のアカウントのメールアドレスやパスワードが分からなくても、カスタマーサービスに連絡することで手続きを進めることができます。セキュリティ上、パスワードの再設定などを試みるのではなく、必ず正規の窓口にご相談ください。

Q2. 支払い済みの年会費や月会費は返金されますか?

A2. 返金の対象となる場合があります。

Amazonプライムの利用状況に応じて、支払い済みの年会費や月会費が、未使用期間分について月割り・日割りで返金される可能性があります。これはAmazonの判断によりますので、解約手続きの際にカスタマーサービスの担当者に必ず確認してください。返金がある場合は、故人様が登録されていたクレジットカードへの返金、またはAmazonギフト券での返金となるのが一般的です。

Q3. Amazonプライムを解約すると、Amazonアカウント自体も削除されますか?

A3. いいえ、通常はプライム会員資格のみが解約されます。

ご遺族から「アカウントの閉鎖(削除)」を希望しない限り、手続きはAmazonプライムという有料サービスの解約のみとなります。アカウント自体は残り、通常の無料会員の状態になります。これにより、故人様の購入履歴の確認や、Kindleなどで購入済みのデジタルコンテンツの閲覧などが、アカウントにサインインできれば引き続き可能です。

もし、アカウント全体の閉鎖をご希望の場合は、その旨を明確にカスタマーサービスに伝える必要があります。ただし、アカウントを閉鎖すると、以下の情報に一切アクセスできなくなりますので、慎重にご判断ください。

  • 購入履歴
  • Kindleで購入した電子書籍
  • Amazon Musicで購入した楽曲
  • Amazon Photosに保存した写真やビデオ
  • Amazonギフト券の残高

【編集部より】アカウント閉鎖は慎重に

故人様が購入された電子書籍や写真データは、ご家族にとって大切な思い出の品(デジタル遺品)である可能性があります。また、相続手続きにおいて購入履歴の確認が必要になるケースも考えられます。特別な理由がない限りは、まずはプライム会員の解約に留めておくことをお勧めします。

Q4. Kindle UnlimitedやAmazon Music Unlimitedなどの他の契約はどうなりますか?

A4. 別途、解約手続きが必要な場合があります。

Amazonプライムとは別に、Kindle Unlimited(電子書籍読み放題)やAmazon Music Unlimited(音楽聴き放題)などの個別の定額サービスを契約されていた場合、プライムを解約しても、これらの契約は継続される可能性があります。

解約手続きの際に、「プライム会員資格の他に、契約しているサービスがないか確認してほしい」と伝えるようにしましょう。これにより、意図しない請求が続くのを防ぐことができます。

Q5. Amazonアカウントは相続の対象になりますか?

A5. Amazonのアカウントやデジタルコンテンツの利用権は、原則として一身専属(その人限りの権利)とされており、相続の対象にはならないと解釈されるのが一般的です。

これはAmazonの利用規約にも定められています。つまり、ご遺族がアカウントの権利そのものを引き継ぐことはできません。

ただし、アカウント内にあるAmazonギフト券の残高は金銭的価値を持つため、相続財産に含まれる可能性があります。残高が高額である場合は、税理士や弁護士などの専門家にご相談されるとよいでしょう。


デジタル終活の重要性:ご家族の負担を減らすために

今回のAmazonプライムの解約手続きを通じて、多くの方が「デジタル遺品」の問題に直面します。デジタル遺品とは、故人がパソコンやスマートフォン、インターネット上に残したデータ全般を指します。

  • 各種ウェブサイトのID・パスワード
  • SNSアカウント(Facebook, X, Instagramなど)
  • ネット銀行やネット証券の口座
  • 有料のサブスクリプションサービス
  • クラウド上に保存された写真や文書

これらの情報がご家族に共有されていないと、今回のように一つひとつサービス会社に問い合わせて手続きをしなければならず、ご遺族に大きな負担がかかってしまいます。

もしもの時に備え、ご自身のデジタル情報を一覧にして、信頼できるご家族に保管場所を伝えておく「デジタル終活」の重要性が高まっています。

<内部リンクのご提案>

このセクションの下に、貴社メディアの「デジタル終活の具体的な進め方」や「エンディングノートの書き方」といった関連記事へのリンクを設置することで、読者のさらなる関心に応え、サイト内回遊を促進できます。

(例)

▼あわせて読みたい

【専門家が解説】今日から始めるデジタル終活|ID・パスワードの効果的な管理方法


手続きに疲れた心を少しでも休めるために

大切な方を亡くされた直後は、悲しむ時間もないまま、様々な手続きに追われてしまいます。Amazonの解約は、数ある手続きの中のほんの一つに過ぎません。

すべての手続きを完璧に、そして迅速にこなさなければ、とご自身を追い詰める必要は全くありません。時には立ち止まり、深呼吸をして、故人様を偲ぶ時間を大切にしてください。

私たち「TERASU by 玉泉院」は、葬儀後の各種手続きに関するご相談も承っております。何から手をつけていいか分からない、誰に相談していいか分からないといったお悩みがあれば、どうぞお一人で抱え込まず、私たち専門家にお声がけください。

あなたの心に寄り添い、不安を照らす。それが私たちの使命です。

<内部リンクのご提案>

このセクションの下に、貴社(玉泉院)の「葬儀後のアフターサポート」や「法事・法要のご相談」、「グリーフケアに関するご案内」ページへのリンクを設置することで、読者を具体的なサポートへと繋げることができます。

(例)

→ 玉泉院の葬儀後手続きサポートについて詳しく見る

まとめ

本記事では、Amazonプライム契約者が亡くなった際の解約手順について、詳しく解説いたしました。

最後に、大切なポイントをもう一度振り返ります。

  • 解約はAmazonカスタマーサービスへの連絡(電話またはチャット)で行う。
  • 手続きの期限はないため、ご自身のペースで進めてよい。
  • 故人のアカウント情報が不完全でも、手続きは可能。
  • 年会費などは返金の可能性があるため、必ず確認する。
  • アカウントの閉鎖は、デジタル遺品の観点から慎重に判断する。

ご遺族の皆様が、少しでも安心して手続きを進められる一助となれば幸いです。

繰り返すようですが、どうかご無理なさらないでください。心と体を休める時間を何よりも大切に、一つひとつの手続きを乗り越えていかれることを、心より願っております。