税理士・相続専門家 監修相続税申告の実務経験を持つ税理士監修のもと、TERASU編集部が解説します。
「領収書は誰の名前にすればいい?」「故人名義の領収書は相続税控除に使えない?」
この記事では葬儀費用の領収書名義の選び方・相続税から控除できる費用の範囲・領収書の保管方法を解説します。
領収書の名義は「喪主(または実際に支払った相続人)」が正解
💡 基本ルール:支払った人の名前で受け取る
葬儀費用の領収書は、実際に費用を支払った人(喪主または相続人)の名前で発行してもらうのが原則です。故人名義では相続税の計算で問題が生じる場合があります。
相続税から控除できる葬儀費用の範囲
| 控除できる費用 | 控除できない費用 |
|---|---|
| 葬儀社への基本費用(棺・祭壇・搬送など) | 香典返しの費用 |
| 火葬・埋葬費用 | 墓石・墓地購入費用 |
| 僧侶へのお布施(戒名料を含む) | 法事・法要の費用(葬儀後の四十九日以降) |
| 死亡診断書の取得費用 | 飲食費(通夜振る舞い・精進落とし)※注 |
| 遺体の搬送費用 | 生前予約した葬儀費用(一部) |
※飲食費については税務署・税理士によって判断が分かれる場合があります。
よくあるトラブルと注意点
⚠ 故人名義の領収書は原則として使用不可
故人がすでに亡くなっているため「故人名義」の領収書は法的に問題があります。葬儀社には必ず喪主または支払者の名前で領収書を発行してもらってください。
⚠ 相続人が複数の場合の費用分担
複数の相続人が費用を分担した場合、それぞれが支払った分の領収書をそれぞれの名義で受け取り、合算して相続税申告に使用します。後でトラブルにならないよう、分担額を記録しておいてください。
領収書の保管チェックリスト
- 葬儀社からの請求書・領収書(全項目の内訳あり)
- 火葬場の使用料領収書
- お布施の受領証(発行してもらえる場合)
- 死亡診断書取得費用の領収書
- 各種交通費・宿泊費の領収書(遺族のもの)
✅ 保管期間:相続税申告後5年間は保管する
税務調査は相続税申告から5年(悪質な場合7年)以内に行われる可能性があります。領収書はすべて申告後5年間は保管してください。
Qお布施の領収書が出ない場合はどうすればいいですか?
寺院はお布施の領収書を発行しない場合がほとんどです。その場合は「出金伝票」を自分で作成し、支払日・金額・内容を記録しておくことで税務上の証拠になります。
この記事のまとめ
- 領収書は「喪主または実際に支払った相続人」の名義で受け取る
- 控除できる費用:葬儀基本費用・火葬費・お布施など。香典返し・法要費は対象外
- お布施の領収書が出ない場合は出金伝票を自作して保管する
- 領収書は相続税申告後5年間保管する
最終更新:2026年2月|TERASU by 玉泉院 編集部・税理士監修

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